*2017年3月に東京大学(大学院農学生命科学研究科 農学国際専攻 教授)を早期退職し、同4月より早稲田大学(人間科学学術院 教授)に異動しました。
*I took early retirement from The University of Tokyo (Professor of Global Forest Environmental Studies, Graduate School of Agriculture and Life Sciences) in March 2017, and started to work at Waseda University (Professor of Environmental Sociology, Faculty of Human Sciences) in April 2017.
環境問題をグローバルな視点から「鳥の目」で眺望するのが重要な作業であることは間違いない。実際に多くの議論はそのような視点に基づいてなされてきた。しかし、それはあたかもアメリカ軍の空爆の映像を、テレビを通して空から眺めるようなものである。そこには、環境問題の現場で苦しみながらも生きようとする人々の顔は見えてこない。個々の人間は、まるでグローバルな環境保全のための歯車としてしか位置づけられていないのではいかと思えてしまう。
環境研究を机上の空論としないためには、もっと「虫の目」に基づく議論を発展させることが必要であると思う。このような考えに基づいて、あくまでもローカルにこだわりつつも、ローカルとナショナルを、そしてグローバルとを繋ぐような研究に貢献したいと考えている。
<石弘之(編)『環境学の技法』東京大学出版会,2002年:「執筆者紹介:井上真」より抜粋>
A.環境社会学
Environmental Sociology
B.森林ガバナンス論
Forest Governance
C.東南アジア地域研究
Southeast Asian Studies
D.コモンズ論(上記3領域をつなぐ)
Common Pool Resources Management
to connect above mentioned three areas